海外では自立の証「学生ローン」

「教育」という言葉で辞書を引いてみると、「他人に対して、意図的な働きかけを行うことにより、その人間を望ましい方向へ変化させること。」と書かれています。教育とは、親が子に、教師が生徒に、師匠が弟子にというように、一般的に上の立場に立つ人が、こうなって欲しいと願いをこめて未熟な人に行う行為なのです。でも、日本で大学に入学する年齢は18歳以上。法律的には20歳未満ですから未成年ですが、もう自分のことは自分で考えて行動できる年齢ですよね。学生の保護者対象である教育ローンに対して、学生本人を対象としている「学生ローン」というものをご存知ですか?現在、日本では、学生ローンという言葉を消費者金融のみが使用しています。

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日本での学生ローンとは、学生でもバイトをすることである程度の収入があれば返済能力があるとみなし、クレジットカードを作ることができるということです。これが海外では異なります。消費者金融に限らず、民間の大手銀行や公的機関の学生ローンもあるくらい広く普及しているのです。日本で、自分の学費のため学生本人が対象となる貸与制度のことは、「奨学金」と呼びます。しかし、海外では奨学金も含めて「学生ローン」と呼んでいるようです。日本では親が「教育ローン」で学費をまかなおうとして、学生自身は「学生ローン」でお買い物をするイメージがあります。海外では、自分の学費を自分で何とかするための「学生ローン」。なんとなく、海外の学生たちに自立した精神を感じてしまうのは私だけでしょうか・・・。

教育ローン どんな人が利用しているの?

見事大学に合格した我が子。しかし、進学費用が家計ではまかなうことができず、教育ローンを利用。。。ある程度予想できたにもかかわらず、あらかじめ教育費を準備できなかった私達夫婦って、親としてどうなの・・・?現実にはどういった方が教育ローンを利用しているのかを調べたデータがありますので、少し御紹介してみたいと思います。国民生活金融公庫が調べたデータなので、いわゆる「国の教育ローン」を利用している方のデータです。もっとも利用している方の多い教育ローンが、国の教育ローンと思われますので、教育ローン利用者の現状を把握するには確かなデータだといえます。この調査結果で得られたデータをみると、最も一般的な教育ローン利用者は以下のようになります。・子どもが2人で両親を含めた4人家族。

・一家の大黒柱であり、収入額の一番多い父親が50歳。・母親のパート代も含めて、世帯の年収は約650万円。・教育ローンは子どもが大学に進学するため利用。いかがでしょうか?このお父さんの歳から考えて極めて平均的な年収、極めて一般的な家族構成、極々普通の10000件以上のご家庭で利用されているのです。また、教育ローンを利用しても、教育費は家計で充分まかないきれているかといえば、そうではないようです。家族旅行を控えてみたり、外食や衣類の購入を極力やめるようにして何とか教育費を捻出している家庭が6割以上もあるのです。お子さん自身にもアルバイトをしてもらって、教育費をまかなっている家庭も半数近くにのぼります。教育費を捻出するということは、どこの家庭でもとても負担が大きいもので、教育ローンを利用したりすることで切り抜けているのが、今の日本の一般的な姿のようです。

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