奨学金の検討と教育ローン

子供の教育費は何とか親が用意してあげたいものですが、子供一人に対してつき幼稚園から大学まで最低1,000万円がかかるとなると、途方に暮れてしまう金額ですよね。幼稚園から高校までの14年間は家計の切り盛り等でどうにかなるとしても、問題は高校卒業以降の学費です。教育費を積み立てていても足りない場合は、奨学金や教育ローンを利用することになるでしょう。親が全額負担せずに在学中に金利返済だけを行い、子供が社会人になってから元金返済を子供に託すという「親子リレー返済」という方法があります。子供の教育費ばかりにお金をかけて、親の老後費用がなくなることのないように教育ローンなどを利用して計画的に乗り切りたいものです。また、教育ローンを考える前に、奨学金を利用できるかどうかを検討してみましょう。奨学金には様々な種類があります。まず公的機関の奨学金としては独立行政法人日本学生支援機構(旧・日本育英会)が実施している奨学金です。

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日本学生支援機構の奨学金は無利子の第一種奨学金と有利子の第二種奨学金があります。無利子の第一種奨学金を利用できるに越したことはないのですが、こちらは子供の成績が優秀であることと親の年収の上限が条件となります。第一種の条件に当てはまらない場合には、第二種の利用になります。第二種も学力と保護者の年収の上限などの条件を満たさなければいけませんが、第一種の条件よりは緩めに設定されています。利子の利率は、年1.3%です(平成19年1月現在)。他にも各大学の奨学金制度や地方自治体、民間企業などよる奨学金制度がありますので、インターネットなどを使って一度調べてみてはいかがでしょうか。日本学生支援機構の奨学金は大学または大学院、短期大学、高等専門学校、各種学校などに利用が限定されています。もっと早い時期に教育費を用立てる必要がある場合に教育ローンを利用することになります。民間の教育ローンでは幼稚園からのすべての教育費に対応できます。

教育ローン どんな人が利用しているの?

見事大学に合格した我が子。しかし、進学費用が家計ではまかなうことができず、教育ローンを利用。。。ある程度予想できたにもかかわらず、あらかじめ教育費を準備できなかった私達夫婦って、親としてどうなの・・・?現実にはどういった方が教育ローンを利用しているのかを調べたデータがありますので、少し御紹介してみたいと思います。国民生活金融公庫が調べたデータなので、いわゆる「国の教育ローン」を利用している方のデータです。もっとも利用している方の多い教育ローンが、国の教育ローンと思われますので、教育ローン利用者の現状を把握するには確かなデータだといえます。この調査結果で得られたデータをみると、最も一般的な教育ローン利用者は以下のようになります。・子どもが2人で両親を含めた4人家族。

・一家の大黒柱であり、収入額の一番多い父親が50歳。・母親のパート代も含めて、世帯の年収は約650万円。・教育ローンは子どもが大学に進学するため利用。いかがでしょうか?このお父さんの歳から考えて極めて平均的な年収、極めて一般的な家族構成、極々普通の10000件以上のご家庭で利用されているのです。また、教育ローンを利用しても、教育費は家計で充分まかないきれているかといえば、そうではないようです。家族旅行を控えてみたり、外食や衣類の購入を極力やめるようにして何とか教育費を捻出している家庭が6割以上もあるのです。お子さん自身にもアルバイトをしてもらって、教育費をまかなっている家庭も半数近くにのぼります。教育費を捻出するということは、どこの家庭でもとても負担が大きいもので、教育ローンを利用したりすることで切り抜けているのが、今の日本の一般的な姿のようです。

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