教育ローンと奨学金

教育費を家計で捻出しきれない現実が見えたときに思いつくのが、教育ローンと奨学金。教育ローンは、名称にローンという言葉がついているだけに、借りた金額に利子がついて返済していくシステムということは容易に想像できると思います。奨学金という言葉を耳にするとどこかの教育関係の団体が学費を免除してくれる制度のような印象がありますが、実際はどうなのでしょう?一口に奨学金といえども、多種多様なのです。公的に行われているものから各地方自治体や民間の企業が運営するもの、学校が独自に運営しているものなど、実に3000以上もの奨学金制度が存在するといわれています。まず、もっともポピュラーなところでは日本学生支援機構が取扱っている奨学金制度があります。無利息の第一種奨学金と、利息付の第二種奨学金の二つの制度を設けられています。双方とも経済的に困難であることが基準になりますが、第一種の方が学力に関する基準が高くなります。

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第一種は無利息ではありますが、当然返済の義務があります。学費が免除されるような奨学金はどこで取扱われているのでしょう?成績が優秀な学生が在籍してくれることがプラスになるのは、学校本体です。そのため、学費は学校側で負担しますから是非我が校に来て下さい、と招聘される格好で学費免除の奨学金制度を行うのは、学校そのものなのです。しかし、すべての学校で学費免除の奨学金制度を設けているわけではありませんから、事前に調べておく必要があります。また、このような制度を受けて相当な額の学費を一部、場合により全て免除されるわけですから、それ相応に見合った実績がなければ受けることができません。ここいう実績は受験シーズンに入ってからの成績結果だけでなく、少なくとも高校3年間を通して優秀な成績を残し続けていなければなりません。一朝一夕の努力で学費を免除されようとするのは、やはり甘い考えのようです。しかし、学費免除とまではいかなくても、教育ローンと比べると金利がかなり低く設定されている奨学金制度ですから、教育ローンを検討する前に、まず先に検討しておきたい制度です。

教育ローン どんな人が利用しているの?

見事大学に合格した我が子。しかし、進学費用が家計ではまかなうことができず、教育ローンを利用。。。ある程度予想できたにもかかわらず、あらかじめ教育費を準備できなかった私達夫婦って、親としてどうなの・・・?現実にはどういった方が教育ローンを利用しているのかを調べたデータがありますので、少し御紹介してみたいと思います。国民生活金融公庫が調べたデータなので、いわゆる「国の教育ローン」を利用している方のデータです。もっとも利用している方の多い教育ローンが、国の教育ローンと思われますので、教育ローン利用者の現状を把握するには確かなデータだといえます。この調査結果で得られたデータをみると、最も一般的な教育ローン利用者は以下のようになります。・子どもが2人で両親を含めた4人家族。

・一家の大黒柱であり、収入額の一番多い父親が50歳。・母親のパート代も含めて、世帯の年収は約650万円。・教育ローンは子どもが大学に進学するため利用。いかがでしょうか?このお父さんの歳から考えて極めて平均的な年収、極めて一般的な家族構成、極々普通の10000件以上のご家庭で利用されているのです。また、教育ローンを利用しても、教育費は家計で充分まかないきれているかといえば、そうではないようです。家族旅行を控えてみたり、外食や衣類の購入を極力やめるようにして何とか教育費を捻出している家庭が6割以上もあるのです。お子さん自身にもアルバイトをしてもらって、教育費をまかなっている家庭も半数近くにのぼります。教育費を捻出するということは、どこの家庭でもとても負担が大きいもので、教育ローンを利用したりすることで切り抜けているのが、今の日本の一般的な姿のようです。

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